前書きによれば特殊相対性理論は初等的知識で理解することができるが不完全性定理は入門書を読んだくらいでは到底理解することはできないと威し文句が書かれています。恐ろしげな本ですが勉強してみます。
読んでみましたが前半の論文本体はやはり難しく理解が進みませんでしたが後半の解説でかろうじて概要を掴むことができたと思います。
ある数学の系に矛盾がないことをその系自体で証明できない。
自身の正当性を自身のみでは証明できないなんて人間のような話でした。
常々人工知能には「知」のみでは無く「能」もなければそれは単なる知の集合であって知能ではないと思っていました。
「能」に当たる部分を本能とすれば知の集合と本能を併せて人工知能ができると考えた訳です。
不完全性定理を読んで「知」と「能」のみならず「勇気」と「創造」も必要であると考えを改めました。
ゲーテルに勇気と創造がなければ系が持つ矛盾を乗り越えることはできなかったでしょう。